【西成】女性が刺され重体 消防「直ぐに警察に通報する必要無し」

３日朝早く、大阪・西成区のマンションで女性が刺されて重体となり、警察は逃走した男の行方を捜査しています。
救急搬送にあたった消防が警察に連絡したのはおよそ２時間後でしたが、
消防は適正な判断だったとしています。

警察によりますと、３日午前３時半ごろ、大阪・西成区鶴見橋にあるマンションから
男性の声で「とりあえず来てくれ」と１１９番通報があり、消防が駆けつけたところ、
女性が倒れているのが見つかりました。
女性は胸や顔などを刃物のようなもので複数刺されていて病院に搬送されましたが、
意識不明の重体になっています。
消防が駆けつけたとき、通報したとみられる男性はすでに現場にはいなかったということです。
また、防犯カメラの映像にはマンションから逃走する５０代とみられる男が写っていました。
男は、身長およそ１メートル６５センチ、白髪で、ジーンズに白色の服を着ていたということで、
警察は殺人未遂事件として捜査しています。

一方、この事件について、消防は搬送先の病院の医師から促されるまで、警察に伝えていなかったということです。
警察が消防からの連絡を受けて事件を把握したのは１１９番通報からおよそ２時間後で、
警察は事件の発生直後に行う緊急配備を敷くことができなかったということです。

これについて大阪市消防局は、けがの状態から事件性はうかがえなかったとしたうえで
「すぐに警察に通報する必要がなかった。適正な判断だった」としています。

【近所の人“トラブルも”】。
同じマンションに住む７０歳の男性は、事件のあった部屋について
「５０代から６０代くらいの男性が住んでいて、部屋の玄関をたたくなど、トラブルが相次いでいた。
通報を受けて警察官が来たこともある」と話していました。